;-*- outline -*- 2/22 「デザイン思考」活用セミナー 13:30- 吹上ホール * 経営革新・事業拡大のためのデザイン導入の価値 コボデザイン山村氏 ・英語のdesignと日本語のデザインは少し意味が異なる デザイン: 下絵,素絵,図案 design: 企画,立案,設計 ここでは英語のdesign的な意味合いが強い ** 紹介: 43年前? '73/7 雑居ビルで事業営む '83/5 コボスタジオ設立 (機密の関係で雑居ビルでは良く無かった) → 順調に伸びて現在はコボビルを建てた ** 事例紹介: *** 稲本製作所 業務用洗濯機 ワセックス社のOEMを作っていた   西洋人向けで大きすぎる・メータ位置が高い   スチール製で下がボロボロに腐食する ↓ 色のデザイン依頼を受けた際に、 高さを低く、FRP化 等トータルのデザインを提案 ↓ 非常によく売れた *** キッズデザイン+エコデザインの感性戦略 折りたたみパイプ椅子 → 紙管+植物プラスチック: 40%CO2削減 ドイツで売れた 米国でも好評(折りたたみ椅子なので片付けのシツケもできる点) *** 九谷焼: 国内では床の間がなくなってきており、壺とかが売れなくなってきている → ワイングラス製作; カップ部:九谷焼, 足:金属 名古屋市港区・東和合成のアロンアルファのおかげでくっいた。 60万セットくらい売れた→20億くらい  新ワイングラスも企画 カップ:ガラス, 足:九谷焼 今度はボンド固定 足の模様を1本づつ変えているため、ワインパーティで誰のコップか 分かりやすい。 *** ガラス屋から工学メーカーへ 昔:ドアミラーNG → 輸入車はフェンダーに付け替える ↓ 法改正 95%がドアミラーになる これを早い段階から見越してドアミラー周辺の特許等を準備していた プロンプターも開発する→レーザーのミラーや工業用ミラーにつなげる *** ブラザー 縫うミシンから接着剤で付けるミシンへ (ボンディングミシン) 本格的に広げる ↑ 水泳用水着が抵抗削減のため接着剤で作っていた アパレルメーカーとかでも使われていた *** コミュニケーションロボット ifbot 情報機器メーカーでメカは得意ではなかった → 動きよりコミュニケーションに特化する 痴呆防止 子供向け に展開 *** デジタル楽器の用具 エフェクター → ダイキャスト製にして高級感を出した *** コストダウンから生まれたデザイン いすゞのバス: フラットガラス化 ←昔は局面ガラス(40万位) 低床化をしたかったが高くなる CUBIC路線バスでガラスをフラット化 CDで浮いた費用で低床化を実現した。 *** A&D 血圧計:水銀使用 → デジタル化:脱水銀 *** 環境問題 木を圧縮する技術: 名古屋木材(株) →ブックカバー TouchWood(ケータイ) ** まとめ?: 長い目でデザインを見てみる事が大事 ex)扇風機: 羽有り → ダイソン 子供が指を切る事故が年3万件あった * パネルディスカッション: 魅力有る商品の開発からヒントを探る ** 紹介: *** 大橋博行: 大橋量器 枡のメーカー 計量 → 酒器 → 加湿器 というイノベーション 大垣は枡メーカー5社 シエアが大きい(地元産業としての自負) 枡の歴史: 1300年, 大垣での歴史 100年くらい, 大橋量器1950?/66年 枡だけの商売だと厳しい ・全く関係なく学生卒業後IBMに就職 ・結婚の時に家業を継ぐ 当初5000万円台の売上だった→全国営業 樽酒に枡を付けてもらう ・飲酒運転が厳しくなってから枡の需要も落ち込む  ↓ No!.と言わない営業を展開: 特注品=長方形や多角形の枡の仕事を受ける アンテナショップへも展開 *** 横山哲也 豊田市 横山興業 自動車部品 31億+18億(タイ) 建材 14億 会社を取り巻く外部環境・内部環境から新しい事業を始めた カクテルシェーカーを作る What's new?, What's difference? と聞かれる。 機能 → 背景 へつながっていかないといけない ** 企画は会社に言われて企画したのか? 横) 自分の発案 海外工場のタイに行っていた。タイ駐在の日本人を減らすのが目的 日本人の雇用を守るために何かしなければいけないと思った. 元々デザイナーだったのでコンセプトをとことん詰めた 大) 加湿器も枡の一種と思っている 多角形の枡は九州のお寺から注文があった。 コンセプトは先行していなかった 新規事業関連でデザイナーを顧問として雇うようになった 現在空席。また4月から新人でデザイナーを採用予定 山) 横山さんは金属加工を別の分野へ、 大橋さんは枡を新しい分野へ適用した。 枡は外国への贈り物として喜ばれる。中に時計を入れて贈る等… 両者とも受け身の受注産業から抜けだしている 金属と木で異なるが、材料を活かし、自分から提案している点が良い。 ** 会社に新しいことをやらせる時にどうしたか? 大) 経営者主導でやった。試作、テスト、... 受注が増えると社員からクレームが出た(もうやめて!) 今は社員と同じ方向を向くようにしている(内も向く) 新聞やTVに出ると社員も喜んでいる 横) 上司説得型社会なので日本ではイノベーションが起こりにくいと感じる ex) 俺(上司)が欲しくないからダメだ! ターゲットは誰か? あんた(上司)じゃないよ。 感性がデータを補う。 人の心を動かさないとダメ。 ** 新規分野に行くに当たり、市場調査などはどうやったか? ひとりよがりだとNG.どういう風に市場の声をキャッチしたのか? 横) プロの意見を聞く。 今有るものをどう改良していくか考える。 初めは自社商品を見せると恥をかく覚悟で見てもらう。 最低限これだけ売らなければならないという数字が出るので 限界利益をベースにいろいろ考えていた ** 海外展開するに当たり、日本だと枡は何に使うか明確だが、 海外の人は枡をどのように認識するか 何故枡に色を付けたら売れるのか?, 壁に付けるという外人のセンスは? 大) 枡のブランド化をしたいと考えていた 深く考えておらず、単純に海外で枡を売ってみたかった 酒器としては現海外が有る → インテリアとして考える 使い方までは提案していない。 海外の店では売り切ったみたいだけど、リピートは来なかった。 ** BtoBからBtoCへの障壁は何か? どうやって販路を作ったか 横) シェーカーはそんなに対象が多くない(国内6社) 自分からは営業していない。TVと展示会メインでの活動。 価格の付け方が下手だったと反省している 直販だけを考えていた。 取次分の取り分を考えておらず、百貨店に出せない。 事業拡大には卸を使うことが大切だと身に沁みた。 以上